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2007年03月20日(火) 00時00分

私大生バイトは不可欠…「仕送り」月10万円割るZAKZAK

 首都圏の私立大に昨春入学した自宅外通学の学生の仕送り額(6月の平均)が9万9200円と1986年の調査開始以来初めて10万円を下回ったことが、東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の家計負担調査で分かった。

 仕送り額は2000年から6年連続で減少。仕送りから家賃を引いた1日当たりの生活費は平均約1300円と最低を更新、アルバイトが欠かせない状況となっている。

 調査には早稲田大、明治大など首都圏の20大学・短大の新入生約4000人の保護者が回答した。

 入学金、学費などの大学への初年度納付金は約130万8300円。自宅外通学者の場合、受験費用や敷金・礼金、生活用品費などを含めると受験から入学まで平均約214万6000円かかる。

 さらに仕送りを加えると最初の年の経費は平均約307万2400円。受験費用や仕送りを切り詰めた結果、自宅外通学者の親の税込み平均年収(947万2000円)の32%と前年比1ポイント減ったものの、負担は依然大きい。

 このため保護者(自宅外通学)の31%が入学費用を借り入れており、平均借入額は前年比14万円増の207万円に。奨学金を申請した割合は68%で前年から8ポイント近く上昇し、いずれも過去最高となった。

 東京私大教連は「保護者の収入が減少し安定性が失われていることが、仕送り額に影響している。私大助成の増額や奨学金制度の拡充が急務だ」としている。

ZAKZAK 2007/03/20

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