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2007年03月20日(火) 00時00分

統一地方選「推薦」にも“格差”…そのワケはZAKZAK

 宮崎県知事選での東国原(ひがしこくばる)英夫知事をはじめ、東京都知事選に出馬する石原慎太郎知事や浅野史郎前宮城県知事の政党推薦拒否など、近年加速傾向にある“政党離れ”。「それでも政党推薦が欲しい」という候補者は少なくない。統一地方選をめぐり、さまざまなドラマが起こっている。

 「何で神奈川は党推薦を出さないのか。勝てる候補でないというのが理由ならば、(推薦を出した)群馬だって勝てるか分からない」

 こう話すのは、ある自民党関係者。

 統一地方選は、13知事選が22日に告示。自民党は9道県で推薦候補を擁立しているが、推薦は見送るが、実質的に推薦同様の支援を行う場合も。

 例えば、東京都の石原知事や、4選を目指す麻生渡知事が出馬する福岡県知事選だ。

 一方、県連が推薦を申請したが、神奈川県知事選に出馬する元「埼玉高速鉄道」社長の杉野正氏のように得られない人も。これは相手が知名度の高い現職、松沢成文氏とあって、「勝てる候補ではない」と中川秀直幹事長が申請を却下したためだが、県連側は「党本部が推薦しないから公明党も動きが鈍い」(関係者)などと怒り心頭。

 ここまで怒る背景には、「群馬のように、勝てるかどうか分からない候補にも推薦を出している」(同)との事情もある。7月実施の群馬県知事選で、自民党は2月に推薦を決定したが、群馬県連関係者もこう首をかしげるのだ。

 「群馬では5選を目指す現職と県会議長、さらに自民党元県議が出馬し、保守3分裂になる。党が推薦を決めたのは県連で擁立を決めた県会議長だが、ある世論調査の支持率は3番目。勝てるかどうか分からない」

 もっとも、群馬は総理大臣3人を輩出した保守王国。「党本部も県連の意向に従わざるを得なかった」(自民党中堅)との見方もある。

ZAKZAK 2007/03/20

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007032011.html