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2007年03月20日(火) 00時00分

県立高校空手部でK—1まね暴行、障害…県に責任ZAKZAK

 滋賀県立北大津高校の空手部で、打撃系格闘技「K—1」をまねて暴行され後遺障害を負った男性(21)と両親が、県と元部員らに1億8000万円余りの損害賠償を求めた訴訟で、大津地裁は19日、計約1億4000万円を支払うよう命じた。

 稲葉重子裁判長は判決理由で「クラブ活動も学校教育の一環で、顧問の教諭には事故や事件を防止する注意義務がある」とした上で「教諭は男性の母親からいじめられているとの相談を受けており、事件の発生を予見できた」と指摘した。

 判決によると、2001年10月、当時高校1年だった男性は、同校の格技場で部員7人からK—1をまねた暴行を加えられ急性硬膜下血腫などで、一時意識不明になり、右手が動かず、記憶力が低下するなどの重い障害が残った。

 7人のうち6人は少年審判で中等少年院送致などの処分を受けた。3人とは350万—450万円を支払うことで既に和解した。

 判決後、会見した男性の両親は「判決の結果を息子にすぐ伝えたい。でも脳に障害が残っているので理解できるかどうか…」と話した。

 滋賀県教育委員会は「主張が認められず残念」としている。

ZAKZAK 2007/03/20

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007032017.html