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2007年03月20日(火) 10時38分

オーバーラン防止にGPS利用し運転士支援へ 近鉄朝日新聞

 近鉄は新年度から、駅でのオーバーランなどを防ぐために全地球測位システム(GPS)を使った「運転士支援システム」を導入する。大手私鉄では国内初の取り組み。約3億円をかけて、名阪ノンストップ特急やワンマン列車を除く全列車で導入する。

 GPSで列車の位置や速度をつかみ、ブレーキのタイミングなどを自動音声や画面で注意喚起する仕組み。運転士に携帯端末を持たせる。次の停車駅や徐行が必要な区間なども画面や自動音声で端末から告知される。また、列車が制限速度に近づくと注意を促す音声も流れる。地下駅や山間部など衛星からの電波が受信できない場所には発信器を設置して対応する。

 「オーバーランの事例では一度ブレーキをかけてから気を抜くケースが最近の傾向。運転士には『うるさい』と思われるぐらいのシステムの方がいい」と同社の担当者。同社と共同開発した近鉄車両エンジニアリングがほかの鉄道会社向けにも販売する方針だという。

http://www.asahi.com/national/update/0320/NGY200703200003.html