記事登録
2007年03月20日(火) 08時07分

日米の国籍持つ13歳の逸材デビュー 女子フィギュア朝日新聞

 ドイツのオーベルストドルフで3日まで開催されたフィギュアスケートの世界ジュニア選手権で、将来が楽しみな逸材がデビューした。国際試合は「生まれて初めて」の13歳、長洲未来(米国)が女子で堂々の2位に入った。

 米国生まれながら両親とも日本人で、日本籍と米国籍の両方を持つ。日本スケート連盟も興味津々で「両親が日本人だから日本から出てほしい。ただ、米国が手放すかどうか」と大きな関心を寄せる。

 身長はまだ140センチだが、小さな顔と長い手足は、昨季の世界ジュニアで優勝を争った浅田真央(愛知・中京大中京高)と金妍児(韓国)の双方によく似ている。ただタイプとしては「金妍児により近い」が専門家の一致した見方だ。スピード感のある滑り、流れるような大きなジャンプは金妍児の特長と重なる。

 ショートプログラム(SP)は「百点だった」という演技で57.22点。フリーもジャンプをほぼ完ぺきに決め、106.62点。ともに自己ベストながら、動きがやや硬かったことで「ロボットみたいに滑っていたから80点」と自己採点した。

 スパイラルの動きでトリノ五輪金メダルの荒川静香のまねをするなど日本選手びいき。浅田真が得意とするトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も練習中だ。指導する元カナダ女王のウォン・コーチは「SPで使ったような明るい曲だけでなく、しっとりした雰囲気でも滑れるよう演技の幅を広げたい」と来季をにらんでいる。(共同)

http://www.asahi.com/sports/update/0320/007.html