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2007年03月20日(火) 23時19分

英系ファンド、中部電力に増配要求朝日新聞

 中部電力に対し、外資系投資ファンドが6月の株主総会の議案として、増配を提案するよう請求したことが20日、明らかになった。このファンドは英系の「ザ・チルドレンズ・インベストメント・マスター・ファンド」(TCI)で、電力卸売会社のJパワーに対しても増配要求をしている。

 TCI側が明らかにした。07年3月期末の1株あたり配当を前期比で30円増配し、60円とすることを求めている。中間配当を含めた年間配当金は前期の60円から90円になる。TCIは提案理由について「設備投資計画などと比べ、配当が少なすぎる」としている。

 関係者によると、TCIの中電株保有比率は1%程度とみられる。請求書面は16日付で、中電は、「株主提案の資格を確認したうえで、慎重に検討したい」とコメントした。ただ、07年3月期は連結業績が減益となる見通しで、「増配は難しい」(幹部)との考え。自己株式の取得など別の方法での株主還元を検討する見通しだ。

 TCIはJパワーに対しても年間配当を前期の60円から130円に引き上げるよう要求。Jパワー側は「株主還元方針と異なる」として、拒否する姿勢を示している。

http://www.asahi.com/business/update/0320/156.html