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2007年03月20日(火) 22時49分

英、クラスター爆弾の一部使用を禁止 備蓄は廃棄へ朝日新聞

 デズ・ブラウン英国防相は20日、国連が非人道的と批判するクラスター爆弾について一部の使用を即時禁止するとともに、備蓄を廃棄する方針を明らかにした。同爆弾の使用禁止を目指す国際条約を制定する動きに対応した決定で、国連常任理事国で使用禁止に傾いたのは初めてだ。

 英国防省によると、03年のイラク戦争や99年の旧ユーゴ空爆で投下されたクラスター爆弾「RBL755」と、子爆弾をまき散らすロケット弾「M26」の2種類を禁止。精密誘導機能があり、不発弾に自爆機能があるものは使用する。

 全面禁止を求める国際NGO「クラスター爆弾連合(CMC)」は朝日新聞に対し、「他国への波及が期待できる」と評価。だが、「『スマート爆弾』を禁止の対象から除外しており、基準はあいまいだ」と指摘した。

 今年2月、ノルウェーが呼びかけた国際会議は、08年末までにクラスター爆弾の使用、製造、移動、備蓄を禁止する条約の制定を目指す「オスロ宣言」を採択。英独仏を含む46カ国が支持したものの、日本など3カ国は見送った。米中ロは会議に参加しなかった。

http://www.asahi.com/international/update/0320/016.html