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2007年03月19日(月) 10時28分

フィンランドに中道右派政権が誕生か朝日新聞

 18日に行われた任期満了に伴うフィンランド総選挙(一院制、定数200)は即日開票され、連立与党を率いてきた中道右派の中央党が51議席を獲得し、辛くも第1党を維持した。一方、野党第1党の国民連合が、与党第2党の社会民主党を5議席上回る50議席と躍進。中央党と国民連合を軸とする中道右派政権が誕生する可能性が浮上している。

ヘルシンキで18日、選挙結果の発表を受けてインタビューに応じる中央党のバンハネン党首(右)=ロイター

 フィンランドでは第1党から首相が選出されるのが通例で、中央党党首のバンハネン氏が続投するとみられる。同氏は連立の組み替えについて明言していないが、国民連合側は政権入りに向け意欲を示している。

 今回の総選挙では、欧州連合(EU)諸国の中でも好調な経済成長の継続と、急速な少子高齢化への対応が主な争点となっていた。中央党は小幅な減税と手厚い年金を掲げ、有権者の関心に応えた。

 国境を接するロシアがエネルギーを後ろ盾に存在感を増す中、選挙戦で主要政党は、国民に不人気な北大西洋条約機構(NATO)の加盟問題の争点化を避けた。

http://www.asahi.com/international/update/0319/006.html