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2007年03月19日(月) 17時02分

船越英二さん死去…「熱中時代」「時間ですよ」で活躍夕刊フジ

 映画やドラマで演技派として幅広く活躍した 俳優の船越英二(ふなこしえいじ、本名・船越榮二郎)さんが17日午後10時57分、脳梗塞(こうそく)のため静岡県内の病院で死去していたことが19日分かった。84歳。東京都出身。故人の遺志により近親者のみの密葬が営まれる。

 関係者によると、船越さんは15日朝、神奈川県内の自宅で倒れ、すぐ静岡県内の病院に搬送。入院直後はわずかに意識があったが、16日夜、容体が急変した。長男で俳優の船越英一郎さん(46)が翌17日朝、映画の撮影現場から駆けつけたが、すでに意識はなく、英一郎さんは再び現場に戻ったため臨終には立ち会えなかったという。

 船越さんは専修大学経済学部卒業後、1947年大映のニューフェース2期生として入社。研究生のときに抜擢されて映画「第二の抱擁」でデビュー。甘いマスクから“和製マルチェロ・マストロヤンニ”と呼ばれるなど二枚目として活躍した。59年には「野火」で、キネマ旬報主演男優賞、毎日映画コンクール主演男優賞を受賞したが、大映の倒産後は、テレビドラマに活路を見いだした。

 「時間ですよ」(TBS)、「雲のじゅうたん」(NHK)、「熱中時代」(日本テレビ)、や「暴れん坊将軍」(テレビ朝日)などで、コミカルな役柄から、時代劇まで幅広い演技で、人気を得た。

 99年に俳優を引退した後は、神奈川県内の自宅で妻で元女優の長谷川裕見子さん(82)と娘夫婦とともに穏やかに暮らし、趣味の庭いじりや旅行を楽しみにするなど、おだやかな晩年を送っていたという。

 死去した17日は、誕生日だった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070319-00000000-ykf-ent