記事登録
2007年03月19日(月) 00時00分

すしのグラタン「寿司グラ」朝日新聞

 前橋市紅雲町2丁目、「登志鮨(と・し・ずし)」の店主林晴敏さん(57)が、新しいタイプのすし「寿司(すし)グラ/SUSHI GURA」を考案し、商標登録が認められた。店の人気メニューだという。

 林さんが脱サラをして、登志鮨を開店して今年で25年になる。ずっと江戸前ずしにこだわってきたが、8年ほど前から、北海道苫小牧市の魚屋と知り合ったのを縁に、苫小牧の魚をじかに仕入れてネタとして使うなど、常に新しい試みを続けてきた。

 なんとか新しいタイプのすしができないだろうかと試作を続けていたなかで、05年1月ごろにできあがったのがこの寿司グラ。

 すし飯をグラタン皿に入れ、すしの具をのっけて、さらにチーズをのせて加熱した。さっそく、客に出したところ、「食べてくれた人で、完全に否定する人はいなかった」。

 何度も食べてくれる人がいたことに気をよくして、具の中身を変えたり、量を変えたりと試作を続けた。味がようやく定まってきたのが、この半年、「すし飯の酢の味とチーズの味がうまく調和するようになった」。

 普通の寿司グラ(730円)は、林さんの握るにぎりずし約8貫分のすし飯を使っているが、量が多すぎるという人のために、2貫半分の「ちびグラ」(300円)も作った。その間にも、店の人気メニューになり、客の8割は注文するようになった。

 「素人には無理でも、すし屋なら作れるはずの味。同種のものが出てくるのは、むしろ歓迎したいが、自分が作ったという証しを残したい」と商標登録を申請したところ、すしの一種として申請が認められた。

 「寿司グラ」を始めたのと同じころ、すし屋のことを少しでも知ってもらおうとブログ(http://ameblo.jp/tosizusi413/)を始めた。ブログを見てくる若い客が増え、その客にまた、寿司グラが合ったようだ。

http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000000703190002