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2007年03月19日(月) 00時00分

全国コン5年連続入賞 越谷北高新聞部朝日新聞

 第36回全国高校新聞コンクール(大東文化大主催、朝日新聞社など後援)で、県内からは県立越谷北高校が唯一の優秀賞に選ばれた。優秀賞は2年連続で、入賞は5年連続となる。個性的なコラムや速報を意識した紙面づくりで、競争の激しい高校新聞界で存在感を示しつつある。

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 「越谷北高新聞」は同校新聞部が、8ページから12ページだてのタブロイド判を年に3回、A3判2ページの新聞を月1回ペースで発行している。2年生4人、1年生7人が活動している。

 企画、取材から執筆、紙面の割り付け、さらに広告取りまですべて生徒が行う。スポーツ紙のような人目を引く凝ったレイアウトを採用する高校が増えている中、派手さはないが統一性があり、見やすい紙面がアピールポイントだ。副部長の鈴木朝子さん(2年)は「一般紙を意識して、シンプルで読みやすい割り付けを考えています」と正攻法にこだわる。

 高く評価されたのは、1面の連載記事、「旬」と「Vision」だ。「旬」は、校内で今一番の注目株とされる生徒を紹介。「Vision」は、時事問題を題材に高校生ならではの視点で切り込む。「最近のニュースの中から考えさせられたことを書きます。紙面を通じて、生徒みんなと一緒に考えるきっかけになれば」と福沢翠さん(2年)。

 中面の特集は毎回、生徒にアンケートを実施する。昨年10月号のテーマは「親子の絆(きずな)」。吉川市で中学1年の男子生徒が「親を困らせたかった」と、自宅に放火した昨年夏の事件を取り上げた。多発する青少年の犯罪とその背景にある親子関係の変容について問題提起する紙面を作り上げた。

 速報性を意識した紙面づくりにも意欲的だ。球技大会、文化祭などの校内行事の翌日には、刷り立ての新聞が配られる。結果を記録として残すのも校内新聞の重要な役割だという。

 「先輩たちのレベルを守って、皆に読まれる新聞を作っていきたい」と鈴木さん。特ダネを追い求め、校内を走り回る毎日が続く。

http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000000703190002