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2007年03月18日(日) 00時00分

ごみ収集車にGPS朝日新聞

 品川区は、携帯電話やパソコンでごみ収集車の運行状況が一目で分かるシステムを、新年度から明治大学と共同開発する。収集車に全地球測位システム(GPS)機能を持つ端末を搭載し、集中管理方式で応援車を派遣する態勢や収集ルートの効率化などを実証研究する。メールアドレスを登録した区民にはサービスの展開もする予定だ。

 ごみの収集時間は一定ではない。日によって回収量の差もあり、満杯になれば途中で処分場に行ってしまうこともある。同区は1日約60台の収集車が出動しているが、清掃事務所は車の位置を集中管理していない。区の担当者によると、「朝出れば行ったっきり、任せっきりの状態になる」のが実情だ。

 同区は全域で各戸収集しているが、回収時間が一定でないと、カラスの被害にあったり、出し遅れになったりすることもある。

 収集車の場所や運行状況が携帯電話やパソコンで手軽に知ることができれば、ごみを出すタイミングがつかめて便利になる。清掃事務所が車両位置を一括でコントロールできれば、回収が遅れているルートに応援車を派遣することも可能になってくるという。

 都営バスや横浜市営バスが携帯電話のサイトでバスの路線別の運行状況を知らせるサービスをしている。区でも似たようなイメージでシステムの構築を考えている。

 将来的には収集車に防犯カメラを搭載し、「地域パトロール車」として活用する可能性も実験するという。

 区は07年度の予算に共同研究費780万円を盛り込んだ。

 明治大では学生に「休講」などの学内情報をメール配信している。品川区は同大と協定を結び、このノウハウを生かして2月からメールアドレスを登録した区民に、ごみの排出日やフリーマーケットなど催し物の情報をメール配信している。

 また登録者には「マイページ」が割り当てられ、粗大ごみの申し込み方法や分別方法などの情報を取り出してみることもできる。収集車の運行状況の情報も、この「マイページ」から見ることが出来るようにする計画という。

http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000703190002