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2007年03月18日(日) 03時00分

JR九州、半分の特急を全車禁煙に 18日から朝日新聞

 JR九州は18日からのダイヤ改定で、特急列車8本を新たに全面禁煙にする。もともと全面禁煙の九州新幹線「つばめ」と特急「はやとの風」も含めて計10本。同社が走らせる新幹線、特急計20本のちょうど半分で、たばこが吸えなくなる。非喫煙者は歓迎しているが、肩身の狭さを嘆く愛煙家もいる。

 全面禁煙になるのは、おおむね2時間未満で目的地に着く列車。受動喫煙の防止について乗客の要望が高まったためという。乗車時間が2時間以上の列車や観光目的の列車の計10本は喫煙車や喫煙ルームを残した=表。

 半分の列車を喫煙可能にした理由について、JR九州の担当者は「2時間が、たばこを我慢できるかどうかの目安にした。観光列車は旅気分を損なう恐れもあると考えた」と説明する。禁煙列車を増やした代わり、主要駅のホームにある喫煙コーナーに空調設備や風よけなどを設置して、愛煙家に配慮する。

 たばこを吸わない公務員男性(38)は「花粉症がたばこの煙で悪化する症状に悩まされてきたから、においだけでも嫌だった。列車ごと禁煙になったのはありがたい」。大阪市西区の会社員森章仁さん(35)は喫煙者。17日、仕事で訪れた長崎から「かもめ」に乗った。「飛行機は全面禁煙だし、仕方ないかもしれないが、どうしても吸いたいときはつらい」

 一方、JR東日本は18日から東北、上越、山形、秋田の各新幹線と、特急33本を全面禁煙にした。寝台列車とJR他社管内につながる特急は除くが、同社広報部は「健康増進法が施行された03年に一部を禁煙にしたが、大幅な乗客減はなかった。以前より社会的に禁煙の機運が高まったと判断した」と話す。

http://www.asahi.com/life/update/0318/002.html