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2007年03月17日(土) 00時00分

さいたま市 公的テスト復活へ朝日新聞

◇中学校長会 10年ぶり11月実施

 さいたま市中学校長会(大竹隆一・市立岸中校長)は16日、中学3年生を対象にした公的テストを10年ぶりに実施することを決めたと発表した。第1回は、今年11月12日に行われる予定だ。

 公的テストは、市内の中学校の3年生約1万人を対象に、国語、社会、数学、理科、英語の5科目について実施される。得点分布や平均点、順位は受験した生徒や保護者に通知するが、偏差値や志望校別の得点分布については通知しない。

 結果は、あくまで進路指導の参考資料として活用し、高校には結果の情報提供をしない。また、業者委託は印刷だけで、経費は1人あたり280〜300円程度という。

 同様のテストは、旧浦和、大宮で行われていた。しかし、93年に文部省(当時)から業者テストを排除する通知が出た後、「業者テストの代替」という批判があり、97年を最後に実施を自粛していた。

 だが、「進路指導の際の資料が不十分なため、生徒や保護者からの信頼を損なう」として、校長会は県教育局にテスト復活を要望してきた。昨年11月、「指導を偏差値に頼らない」「高校に結果を提供しない」という条件付きで同局が実施を認めた。

 校長会副会長、鳥塚正二・市立大宮北中校長は「学校経営の中核にある進路指導が機能していなかった。学校と保護者の距離をつめて信頼を回復し、10年間の穴埋めをしたい」と話している。

http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000000703170002