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2007年03月17日(土) 00時00分

19校計220人上乗せ合格 公立高定時制朝日新聞

  公立高校定時制の合格発表が16日あり、1517人が合格した。募集人員に対し志願者が260人も上回る「激戦」だったが、19校が計220人を上乗せ合格させ、最終的に不合格者は62人にとどまった。3校が2次募集をするため、不合格者はさらに減る見通し。「受け入れ拡大に配慮を」とした引地孝一・県教育長の異例のお願いが功を奏した形になった。

  25校のうち19校が募集人員を上回る受験者を合格とした。最も上乗せ率が高かったのは県立伊勢原普通科。後期募集18人に対し、14人多い32人を合格とした。前期合格者を含めた募集定員に対する上乗せ率は40%に上った。

  2位は募集53人に対し87人が合格した県立川崎普通科の32・3%、3位は募集35人に対し56人が合格した県立平塚商業総合学科の30%だった。逆に県立茅ケ崎、津久井、小田原の3校は、計37人の定員割れとなった。

  大半の高校が合格者を計画より大幅に増やしたことについて、16日に会見を開いた県教育委員会は「学校の状況に応じ、臨時や非常勤の教員を手当てするなど対応を考えていきたい。最後まで支援するつもりだ」とした。

  会見では、報道各社から「志願者が多いからといって、これだけの大量の上乗せ合格を出したら選抜試験の意味がないのでは」「学校によってばらつきがある」など厳しい意見も出た。県教委は「教育長の要請に応じて各校の校長が最終的に判断した。(上乗せは)生徒のやる気と能力を学校が見て、きちんと選抜した結果だと思う」と説明していた。

  2次募集は茅ケ崎普通科(募集7人)▽津久井普通科(同24人)▽小田原単位制普通科(同6人)。19、20日に願書を受け付け、22日に志願変更、23日に面接試験(津久井は自己PR書も提出)がある。

  前年度入試では、定時制2次試験で66人が不合格となった。

(佐藤善一)

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000703170002