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2007年03月17日(土) 22時59分

LEDで植物すくすく、家庭用ライトスタンドがブーム朝日新聞

 日の差さない部屋の中で植物が育てられたら——。そんな願いをかなえる家庭用の植物育成ライトスタンドが、園芸ファンの間で静かなブームを呼んでいる。大規模な野菜工場で使われるのと同じ赤色LEDが植物の光合成を促すので、観葉植物が元気に長持ちする。台所や食卓で手軽にハーブなどを育てることもできそうだ。

和光電研が開発した「マイプラント」。LEDの赤い光が光合成を促進する

 照明用電子回路メーカー、和光電研(大阪府八尾市)の「マイプラント」という商品で、昨年秋に発売。通販雑誌などで紹介され、これまでに約4000台が売れた。赤色LEDの波長は光合成に適しており、1日12時間使っても電気代は月17円という省電力ながら、日に当てるのと同じ効果が期待できるという。

 同社がハイビスカスで実験したところ、光を当てた鉢はすくすく育って花を咲かせたが、当てなかった鉢は3カ月後に枯れてしまった。

 また、実験に協力してくれた東京家政学院大では、室内で30日間、イタリアンパセリやルッコラなどのハーブを育てたが、光を当てなかったものとのビタミンCの含有量に最大9.7倍の開きが出たという。

 同社は電機メーカーからの受注が多いが、家庭用の製品を作るのは初めて。開発した服部静尚顧問は「実力は折り紙付き。数年後にはこれを使うのが園芸ファンの『常識』になるはず」と期待する。

 大規模園芸店や東急ハンズの店頭にも並ぶ。実勢価格は税込み8000円程度。

http://www.asahi.com/life/update/0317/009.html