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2007年03月16日(金) 15時32分

MSIがNVIDIAの次期GPU「G84」「G86」を展示impress Watch

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 NVIDIAのGeForce 8シリーズのメインストリーム向けモデルとなる、コードネーム「G84」と「G86」を搭載するビデオカードが、CeBITのMSIブースで展示され注目を集めている。また、GeForce 6150の後継となる同社の統合型チップセットの新製品「GeForce 7050」を搭載したマザーボードも複数のベンダーから登場した。

●フライング気味の展示となったG86/G84搭載ビデオカード

 まずは、MSIブースで展示された、G84/G86を搭載するというビデオカードから触れていきたい。このGPUを搭載する製品が今回のCeBIT 2007で登場するかは微妙なタイミングであったが、多くのベンダーは展示を行なっておらず、MSIによる、ややフライング気味の展示といった印象を受ける。

 「G84」は、GeForce 8600シリーズの製品名での投入が見込まれるGPUのコードネームだ。セグメントとしては現在のGeForce 7600の後継モデルとなるが、MSIではパフォーマンス面でGeForce 7950 GT/7900 GSに匹敵するとしている。このG84には、上位モデルのGeForce 8600 GTS、下位モデルのGeForce 8600 GTが用意されている。

 一方の「G86」は、G84よりさらに下位のセグメントに位置付けられるGPUのコードネームで、GeForce 8500シリーズの製品名で投入が見込まれている。

 MSIで展示された製品は、これらを搭載した計6製品。ただし、製品の詳細は不明で、どの製品にどのGPUが搭載されているかすら、説明員によって内容が異なる状況になっている。そのため、一部筆者の推測も混じるが、各製品の写真を紹介しておきたい。なお、正式な発表は4月半ばが予定されているそうだ。

●HDMI出力に対応する「MCP68」、「MCP73」搭載マザーボードが登場

 NVIDIAからは今回のCeBITで、新しいグラフィック統合チップセットも登場している。AMDプラットフォーム向けが「MCP68」、Intelプラットフォーム向けが「MCP73」のコードネームで呼ばれていたもの。

 このうち、今回のCeBITが正式リリースとなるのはAMD向けのMCP68で、展示されているマザーボードから判断できる製品名とラインナップは、以下の3つとなる。

・GeForce 7050 SE+nForce 630a

・GeForce 7050+nForce 630a

・GeForce 7025+nForce 630a

 AMD向けなので末尾が“a”となっているのは、最近の同社製チップセットではおなじみのルールである。

 ちなみに、製品名には“+”という文字が含まれているが、従来製品のGeForce 6150+nForce 430などと異なりワンチップの製品になっている。しかも、機能をワンチップに統合しただけでなく、最上位のGeForce 7050 SE+nForce 630でも15W前後のTDPを実現しているそうで、実際ヒートシンクのみのファンレス構成になっている製品も多い。

 各ラインナップの主な違いは3Dパフォーマンスで、いずれの製品もShaderModel 3.0をサポートするグラフィックコアを持つ。また、全製品がHDCPのキーを内蔵し、HDMI出力に対応するようだ。あるベンダーでは「7025はHDCPのキーを内蔵しない」とするところもあったので、正確なところはNVIDIAからの正式な仕様公開を待つ必要があるが、7025搭載製品でもHDCP対応のDVI出力などを備えることから、いずれの製品もHDCPキーを内蔵している可能性が高いと思われる。

 一方、Intel向けのMCP73の正式リリースは2007年6月〜7月になる。ただし、すでに展示でも示されているとおり、グラフィック統合向け製品の1つが「GeForce 7050+nForce 630i」になることが、事実上解禁された状態になっている。こちらも製品名に“+”は入っているもののワンチップの製品。HDCPキーを内蔵し、HDMI出力をサポートしている。1,333MHz FSBに対応するが、メモリはシングルチャネルのDDR2-667までのサポートとなるようだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070316-00000013-imp-sci