記事登録
2007年03月16日(金) 00時00分

産廃処分場火災で煙や異臭、業者に賠償命じる判決…那覇地裁読売新聞

 沖縄県宮古島市平良(宮古島)で2001年11月に起きた産業廃棄物処分場の火災をめぐり、近くの住民88人が県と産廃業者を相手取り慰謝料などとして計約6000万円の損害賠償を求めていた訴訟の判決が14日、那覇地裁で言い渡された。

 田中健治裁判長は「原告は処分場から発生した煙や異臭で生活や農作業に深刻な影響を受けており、精神的、肉体的苦痛は大きい」などとして、業者に計2585万円の支払いを命じた。県の監督責任は認めず請求を棄却した。

 判決によると、原告は処分場から北西約1・3キロの大浦地区住民。火災で2日間避難し、その後も4か月間、ばいじんや悪臭に苦しんだ。田中裁判長は廃棄物が野積みされていたことを指摘し、「焼却や埋め立てという処分施設が当然有すべき安全性を欠いた」と認定した。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okinawa/news001.htm