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2007年03月15日(木) 23時30分

GPSや無線LANで位置を取得できる「みんなの地図2」。連携地図サービスもimpress Watch

 ソニースタイル・ジャパンとゼンリンは、GPSや無線LANを利用して位置測定情報を取得できるPSP用ソフト「みんなの地図2」を4月26日に発売する。標準価格は5,040円で、GPSレシーバー同梱版が9,975円。合わせてソニースタイルは、同ソフトの連携機能を用意するソーシャルマップサービス「PetaMap」のベータ版提供を3月15日に開始した。

■ GPSと無線LANを介して位置情報を取得できる「みんなの地図2」

 みんなの地図2は、2006年11月にソニースタイルとゼンリンが商品概要を発表したPSP用の地図ソフトウェア。前作「みんなの地図」と比較して、ソニー・コンピュータエンタテインメントの「GPSレシーバー(PSP-290)」を利用したGPS機能を新たに搭載した。これにより、PSP単体の現在位置情報の取得が可能になった。

 GPS以外にも、無線LANの電波情報を利用して現在地を取得する「PlaceEngine」にも対応する。PlaceEngineは、ソニーコンピュータサイエンス研究所が開発した技術。無線LANの電波情報と関連づけられた緯度経度情報をもとに現在地の特定が可能になるという。

 みんなの地図2のUMDには、15政令指定都市の主要駅周辺や主要地下街のデータベース約35万件分が収録されており、GPS電波の受信が難しい建物内や地下街でも位置情報確認が行なえる。また、無線LANの場合は電波が取得できる環境での利用に限られるが、PlaceEngineでの位置情報取得は3〜4秒程度で完了するとしている。

 同機能では、位置情報の新規登録にも対応。新規登録データは、PSPに接続したメモリースティック Duo/Pro Duoに保存され、パソコンを介してソーシャルマップサービス「PetaMap」にアップロードを行なうことで、PlaceEngineのデータベースに反映できる。逆に「PetaMap」から最新データベース情報をメモリースティック Duo/Pro Duoにダウンロードして、みんなの地図2上で表示することもできる。

 同様に、みんなの地図2で作成したMyスポット情報、PetaMapで他ユーザーが公開したスポット情報のやりとりにも対応する。なお、前作「みんなの地図」と同様に、アドホックモードを利用したスポット情報交換のほか、有料コンテンツ「ガイド屋さん」の利用にも対応する。

 歩行者案内用のルート探索機能も新たに搭載され、「屋根のある道」や「ラクな道」といったシチュエーションに応じたルート設定が可能となっている。また、帰宅支援施設情報機能では、現在地からホームポジションに登録した地点までにある帰宅支援施設や避難所情報が確認できる。加えて、従来のエリア/駅に加えて、最寄りスポット情報などを検索できる機能を追加された。

 このほか、地図の縮尺に日本全国の広域地図を追加して、8段階から9段階へと強化。詳細画面では地下形状や通り名称が表示されるようになった。地図色も、屋外用や道路強調、夜用など合計6種類から選択できる。なお、みんなの地図で購入したガイド情報の移行も行なえる。

■ みんなの地図2と連携機能を持ったソーシャルマップ「PetaMap」

 PetaMapは、Internet Explorer 6/Firefox 1.5以降での利用に対応したソーシャルマップサービス。ユーザー登録を行なえば、無料で利用できる。なお、現時点では、Windows環境での動作をサポートし、Macintoshへの対応は検討段階になるという。

 スポット情報は、1つの情報ごとに最大3枚までの画像が登録が可能で、タグの付加にも対応。公開設定は全公開/フレンドのみ/非公開の3段階で、非公開以外では他ユーザーからのコメントや設定タグに対する5段階のレーティング評価も行なえる。

 同サービスでは、エリア情報の登録にも対応し、エリア単位で設定したスポット情報の表示が可能だという。ソニースタイルではエリアという概念によって、ユーザーのニーズに合ったスポット情報を地図上に表示できるようになるとしている。

 コミュニケーション機能では、コメントやフレンド登録が利用可能で、みんなの地図2が発売する4月26日にはメッセージ送信やコミュニティ、日記作成機能が追加される予定。同日にはみんなの地図2と連携するスポット情報の切り出し機能やPlaceEngineとの連動機能も実装される予定となっている。

 3月15日には、ソニースタイルとゼンリンが共同で発表会を開催。ソニースタイル ニューCEビジネスセンターの真砂野 透氏は、みんなの地図2とPetaMapが対応するPlaceEngineについて「GPSと競合するものではなく、双方で補完しあえる存在」と説明した。

 「PlaceEngineを搭載したことで、GPSが苦手とする屋内や地下などで一層正確な情報が取得できる」と具体例を紹介。また、「PlaceEngineはユーザー参加型の機能であり、登録件数が増加することで精度の向上が期待できる」と付け加えた。

 電波情報を取得する無線LANアクセスポイントは、SSIDがステルス化されていない機器が対象。なお、電波情報取得に際して、無線LANアクセスポイントへのアクセスや登録情報の取得は行なっていないという。

 真砂野氏は、「みんなの地図2とPetaMapはメモリースティック Duo/Pro Duoを介して連携が可能であり、ユーザー自身や他ユーザーが蓄積した情報を共有できる」とコメント。その上で「ネットの世界とリアルの世界の融合を目指していきたい」と両製品に対する自信と今後の抱負を語った。

■ URL

  みんなの地図2 ニュースリリース

  http://www.jp.sonystyle.com/Company/Press/070315.html

  みんなの地図2 製品情報

  http://www.zenrin.co.jp/product/minchizu2.html

  PetaMap ニュースリリース

  http://www.jp.sonystyle.com/Company/Press/070315_02.html

  PetaMap

  http://www.petamap.jp/

  PlaceEngine

  http://www.placeengine.com/

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・ 駅前探険倶楽部、スクロール路線図と無線LAN利用の現在地測定技術を連携

(村松健至)

2007/03/15 20:50

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070315-00000028-imp-sci