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2007年03月15日(木) 19時35分

@NetHome、デジタルアニマルパーク説明会。ライブ中継で来園者が3倍増impress Watch

 @NetHomeと須坂市、須坂ケーブルテレビは15日、2005年3月より開始している長野県須坂市の動物園「須坂市動物園」の動物をライブカメラで中継するコンテンツ「デジタルアニマルパーク」の経過報告記者説明会を行なった。また、同サービスのリニューアルを3月20日に行なうこともあわせて発表した。

 デジタルアニマルパークは、@NetHome会員および@NetHome提携ケーブル局のユーザーなどを対象として、須坂市動物園の動物の生態をライブカメラを通じて配信するサービス。須坂市動物園の飼育舎などに17台のWebカメラを設置し、300kbps〜500kbpsで映像を配信している。

 説明会では、須坂市動物園の飼育ふれあい係動物飼育技術員の小林正和氏による経過報告が行なわれた。小林市によれば、デジタルアニマルパーク開始当初は、動物園職員にもインターネット利用者が少なかったことから、「よくわからない」「動物園にとってメリットはあるのか?」「この事業に自分たちが対応できるのか?」といった意見が多かったという。しかし、サービス開始後は、デジタルアニマルパークを通じて動物や動物園への関心が高まったほか、職員へのイメージの変化や関心も高まり、職員らの士気や意識も高まったという。

 このほか、サービス開始後から須坂市動物園への来場者が急増し、サービス開始当初は1981年に達成した年間来場者の最高記録147,349人の更新を目標としていたが、2007年2月3日に20万人を突破。2004年度には74,266人であった来園者数が、2006年度は3月13日現在では217,502人で、約3倍の増加が見られたという。

 また、須坂市動物園の収益についても、2004年度には8,320,856円であった収益が2006年度には2月現在で27,919,012円に増収。あわせて、グッズ販売や付帯施設の利用増加も見られ、地域経済や観光面での活性化に大きな成果をあげたと説明した。

 また、須坂市動物園の収益についても、2004年度には8,320,856円であった収益が2006年度には2月現在で27,919,012円に増収。あわせて、グッズ販売や付帯施設の利用増加も見られ、地域経済や観光面での活性化に大きな成果をあげたと説明した。

 また、@NetHomeによるとデジタルアニマルパークへのアクセス数は、2007年2月現在で175万PVを達成したと説明。テレビなどでも紹介されている、アカカンガルーの「ハッチ」や「クララ」のライブカメラ映像へのアクセスが特に多いという。ライブカメラの視聴状況については、動物の飼育部屋や巣など通常動物園では見られない角度からの映像や、動物園を見学できない夜間にも視聴需要があるほか、通常来園者が減少する1〜2月期もアクセスが増加し、ユーザーからも「寒いので家から動物の様子が見られるのがうれしい」といった意見が寄せられているという。

 3月20日に実施するリニューアルでは、設置しているライブカメラを17台から22台に増設。視聴できる動物の種類も12種類から16種類に拡大するほか、夜行性動物のライブ映像配信も行なう。また、ライブカメラ視聴時にユーザーが任意のシーンを画像として保存できる機能も追加。壁紙の有料販売やSNSを利用したオフィシャルコミュニティの開設を行なうほか、4月からは須坂市のWebサイトにてライブカメラ映像の一部を公開する予定だ。また、須坂ケーブルテレビは携帯電話向けサイトの構築を今後行なう予定だという。

 今回のデジタルアニマルパークの成果を受けて、須坂市長の三木正夫氏は「小さな地方が生き残るには地域の活性化が必要で、全国と足下への情報発信が重要だとおもう」とコメント。「デジタルアニマルパークへの反響が全国からあって、自分に地域に自信を持つことができた。お金がない地方でも、ヒト・モノ・情報を利用して頑張ればよいことがわかった」と、デジタルアニマルパークの成果と地域活性化への貢献について謝辞を述べた。

■ URL

  ニュースリリース

  http://www.jp.home.com/contactus/release/press07_003/07003.html

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・ @NetHome、動物園の様子をブロードバンド中継する会員向けコンテンツ

(大久保有規彦)

2007/03/15 17:03

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070315-00000015-imp-sci