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2007年03月14日(水) 00時00分

変わる「定時制」人気朝日新聞

  志願者数の増加に対応するため、県教育委員会が2年ぶりに急きょ定員枠を増やした公立高校定時制後期選抜の試験が13日、県内25校であった。1334人の募集に対し、挑んだのは1594人で、平均競争率は1・19倍だった。志願者が急増した背景には、好きな時間に授業を受けられるフレキシブル制を導入する学校があるなど、これまでの定時制のイメージからの変化があるようだ。

(佐藤善一)

  面接や書類審査による前期試験も含めた定時制の定員枠は2660人だった。後期試験の平均競争率は、前年度の0・60倍に比べて高く、県教委は校長と教育長裁量による合格者の上乗せや、二次募集といった追加措置の検討に入った。

  県教委は07年度入試の定員枠を、後期試験の直前に急きょ210人増やしたが、最近は入試期間に入ってからの増員措置が目立っている。02年度には225人、04年度は115人、05年度も100人をそれぞれ増やした。

  07年度の志願者が増えたのは、前年度まで全日制と同じ日程で実施していた試験日を、3年ぶりに別の日にしたことが大きい。全日制に合格できなかった生徒が大勢、定時制を志願したとみられている。

  それに加え、「定時制改革」の影響も大きいようだ。志願者が多かった県立川崎は04年度から、厚木清南は05年度から、全国的にも珍しいフレキシブル制をそれぞれ導入した。夕方からの授業だけではなく、全日制の生徒たちに交じって昼からの授業にも参加できる。生活スタイルに合わせてカリキュラムを柔軟に組むことができるのが、生徒にも好評を得ているという。

  また、神奈川総合産業が05年度から、県立の定時制として初めて導入した総合学科を、07年度から磯子工業、向の岡工業(川崎市多摩区)、平塚商業の3校にも広げる。普通科以外の専門科目が用意されており、生徒の希望に応じて幅広い科目を勉強することができる。

  県教委の担当者は「今年は中学卒業予定者の増加見通しに伴い、全日制の定員枠を拡大した。にもかかわらず、これだけ大勢の生徒が定時制を志願した。いまの定時制は、仕事をしながら学ぶという従来のイメージから変化しつつある」と分析している。

  後期選抜の合格発表は16日にある。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000703140004