記事登録
2007年03月14日(水) 15時33分

総務省、イー・モバイルの基地局開設計画の変更を認可impress Watch

 総務省は13日、イー・モバイルが求めていた携帯電話事業の基地局開設計画の変更申請を認定した。

 イー・モバイルは2005年、同社が2007年3月31日からスタートするモバイル事業の基地局の開設計画を申請。総務省は2005年11月にこれを認定した。今回のイー・モバイルの申請は、当時の開設計画の変更を求めたもので、基地局の敷設数やユーザーの加入見込み数も少なくなっている。

 2005年11月に認可された当初の計画では、携帯事業の認定から5年後の2010年度に、15,210の基地局、2,696の陸上移動中継局が敷設され、人口カバー率は2006年度に関東エリア、翌年にその他のエリアで50%を上回るとしていた。加入者数見込みは、2011年度末に505万ユーザーとしていた。

 今回変更が認められたことにより、2010年度の特定基地局数は13,563局、陸上中継局は397局まで減少。人口カバー率が50%を達成する時期も、関東・東海・近畿の各管内が2008年度、北海道・信越・九州の各管内が2009年度、東北・北陸・中国・四国・沖縄の各管内は2010年度まで遅れる。さらに、2011年度末の加入者見込み数も421万ユーザーと下方修正されている。

 なお総務省では、イー・モバイルが計画を下方修正した理由として、NTTドコモとのローミング契約の基本合意、基地局設置場所の確保難航などを挙げているとしている。

 一方、イー・モバイルでは今回の件に関し、決してネガティブな数値ではないとしている。加入者数を下方修正した点については、自前のネットワークの開設が遅れることで、総務省側から必ず達成できる消極的な達成目標を求められたためとした。このため、社内での加入者目標などは変化していないとのこと。

 また、基地局数の修正についても、基地局を効率的に配置するため再設計したところ、1つの基地局で当初の想定よりもより広いエリアをカバーできることがわかったためとした。イー・モバイルがサービスを展開する1.7GHz帯は、FOMAなどで使われている2GHz帯よりも広範囲をカバーできる。携帯電話事業へ新規参入する同社では、現在も基地局を再設計だという。

■ URL

  ニュースリリース(総務省)

  http://www.soumu.go.jp/s-news/2007/070313_3.html

  ニュースリリース(総務省)

  http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/051109_3.html

  イー・モバイル

  http://emobile.jp/

■ 関連記事

・ イー・モバイル種野社長に聞く

・ イー・モバイル、HSDPAサービスを3月末スタート

・ イー・モバイルとドコモ、ローミングで基本合意

・ イー・モバイル、サービス開始から5年で500万加入を目指す

(津田 啓夢)

2007/03/14 13:22

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070314-00000010-imp-sci