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2007年03月14日(水) 14時34分

10議員が光熱水費百万超、中井氏は架空1070万読売新聞

 元法相の中井洽(ひろし)衆院議員(民主)が光熱水費などがかからない議員会館に資金管理団体の主たる事務所を置きながら、政治資金収支報告書には2005年までの3年間に計約1070万円を「光熱水費」として計上していたことが分かった。

 中井氏側は取材に対し、全額が慶弔費やガソリン代など別の支出を計上していたことを認め、収支報告書を近く訂正するとしている。

 読売新聞が、資金管理団体の主たる事務所を05年に議員会館に置く衆参両院議員167人について、03〜05年の収支報告書を調べたところ、光熱水費を計上していたのは58人。1度でも年間100万円を超えたのは衆院8人、参院2人で、自民党8人、民主党1人、国民新党1人だった。合計額では松岡農相が計約1440万円と最多で、中井氏が2番目だった。

 政治資金規正法施行規則では、光熱水費を「電気、ガス、水の使用料」などと定めている。

 中井氏は03年に546万円、04年に236万円、05年に286万円を計上。会計責任者によると、実際は光熱水費はかかっておらず、供花代などの慶弔費、電話代、会合費などを光熱水費として記載していた。

 会計責任者は「前任者から引き継ぎを受けた際、おかしいと思ったが、光熱水費が急に減ると不審だと思い、慣例的に続けてしまった」としている。今月中に総務省へ提出する06年分収支報告書は、光熱水費をゼロにするという。中井氏は14日、「書き込む項目が間違っていた」と釈明した。

 これに次ぐのは、自民党の元建設相・関谷勝嗣参院議員(3年計525万円)、元防衛長官・瓦力衆院議員(同494万円)、園田博之衆院議員(同369万円)。いずれも議員会館以外の事務所の光熱水費を計上していたとしている。

 その上で、関谷氏の事務所は「資金管理団体の役員が自宅で役員会などを開いた場合、日割りで光熱水費を請求してもらっている」と説明。園田氏の事務所は、ミネラルウオーターの代金を含めているとしている。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070314i207.htm