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2007年03月14日(水) 00時00分

CO中毒で355人死亡 ガス器具 火災含め計570人 東京新聞

 経済産業省は十三日、湯沸かし器やストーブなどのガス器具による一酸化炭素(CO)中毒で、一九八六年から二〇〇六年までの二十一年間に死亡事故が二百三十九件起き、計三百五十五人が死亡したとする集計を公表した。火災などを含めた事故の総件数は三千三百三十七件、死者は計五百七十人。 

 全事故の発生年月日や発生地、事故概要をまとめた一覧表を同省のホームページで公表し、判明している分は器具のメーカーと型式も付記した。

 二月に発覚したリンナイ(名古屋市)の湯沸かし器によるCO中毒事故を受け、ガス事業法に基づきガス会社などが過去に報告した内容などをあらためて整理した。経産省はこれまで、八一−〇五年のガス中毒による死者は五百六十六人などとする統計を明らかにしているが、具体的なデータの公表は初めて。

 同省によると、CO中毒の死亡事故二百三十九件のうち、メーカー別ではパロマ六十六件(死者九十五人)、松下電器産業グループ四十三件(同七十一人)、リンナイ十八件(同二十八人)などの順に多かった。

 死亡事故の件数、死者数とも、ガス器具に不完全燃焼防止装置などが義務付けられた八九年までの四年間に全体の約四割が集中していた。

 機器別では、リンナイの事故機種と同様に吸排気を室内で行う小型湯沸かし器のCO中毒事故が八十件で最多。排気筒などで室外に排気する大型湯沸かし器(室外設置を含む)が七十件、風呂釜が六十件など。

 CO中毒以外の死亡事故はガス管などから漏れたガスに引火した爆発などが百二十四件(死者百三十六人)、COを含む旧式のガスを吸い込んだ事故が六十三件(同六十九人)などだった。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070314/mng_____sya_____007.shtml