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2007年03月13日(火) 00時00分

EU「温暖化防止でアウトバーンに速度制限を」に独反発ZAKZAK

 欧州連合(EU)のディマス欧州委員(環境担当)が11日、速度原則無制限のアウトバーン(高速道路)に速度制限を設けて地球温暖化防止を図るべきだと主張したのに対し、「自動車王国」を自任するドイツ側が反発している。

 ドイツ大衆紙ビルト日曜版によると、ディマス委員は「多くの分野で無駄なエネルギーが使われ環境が破壊されている」と述べ、一例としてアウトバーンを挙げた。その上で「欧州各国や米国では速度制限が当たり前だが、不思議なことにドイツでだけ(速度制限の是非が)論議の対象となっている」と挑発した。

 ハンブルクからの報道によると、ドイツのガブリエル環境相は11日、「事故防止目的の速度制限なら理解できる」としながらも、制限論争は「問題を矮小(わいしょう)化している」と反発。自動車業界や運輸省も「速度制限は象徴的なものであり、温暖化防止に直結しない」と反論している。

 EUおよび主要国(G8)首脳会議の議長国として環境問題への取り組み強化を呼び掛けているドイツのメルケル政権は、足元にある現実への対処を迫られた格好だ。(共同)

ZAKZAK 2007/03/13

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007031344.html