記事登録
2007年03月13日(火) 00時00分

桜の開花予想早過ぎた?──寒の戻りで遅れ、振り回される関係者(3月13日)日経新聞

開花が遅れそうなソメイヨシノ(13日午後、大阪城公園)  北日本の上空に寒気が居座り、冷え込みが続く中、桜(ソメイヨシノ)の開花は気象庁の予想より遅れそうだ。「記録的な早咲き」とされた静岡の予想日は13日だったが、開花は少なくとも1週間先とか。「25日」だった大阪など近畿地方では1、2日遅れそう。「元々予想が大胆すぎた」との声もあるが、気まぐれな天気に関係者は振り回されている。

 大阪管区気象台によると、13日朝の大阪の最低気温は5.0度で、ここ数日、4—5度台が続く。数字上は平年並みだが、寒の戻りで体感上は厳しい冬模様に。

 気象庁が今月7日に発表した第1回の開花予想では、暖冬の影響で平年より1週間以上早いのは全国15地点。本州最南端の和歌山・潮岬が日本海側の京都・舞鶴と同じ「29日」になるなど、本来は徐々に北上するはずの桜前線が一部地域では南下する“逆転現象”も予想していた。

 各気象台によると、静岡市内のソメイヨシノはつぼみの段階で、少なくとも開花まで1週間はかかるという。静岡に次ぎ、「17日」とされた高松でも同様の状況。大阪も平年より早いことに変わりないが、1、2日ずれ込む可能性がある。

 「予想は当たらない」が通り相場で、気象庁も発表時点で今回の寒波を想定できなかったとはいえ、静岡地方気象台は「そもそも気象庁の予想が早過ぎたのではないか」。 民間気象情報会社「ウェザーニューズ」の担当者も「気象庁は大胆すぎた」と話す。同社の独自予想だと、早咲きの傾向は共通しているが、静岡を「25日」とするなど、気象庁の予想日と10日以上の開きがある地点は少なくない。

 今年度から独自予想を公表する財団法人「日本気象協会」は13日、2度目の予想をホームページに掲載。高知や福井で2日遅らせた一方で、奈良は1日早い「25日」とした。

 関係者が気をもむ中、気象庁の2回目の開花予想は14日に公表される。



http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/38875.html