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2007年03月13日(火) 00時00分

市民団体が新駅周辺開発案朝日新聞

「脱くるま社会」構想
新幹線開通控え RACDA高岡

 高岡市中心部から万葉線に乗って新幹線新駅へ——。14年度末までに開通が予定される北陸新幹線の新高岡駅(仮称)周辺開発をめぐり、市民団体「路面電車と都市の未来を考える会・高岡(RACDA高岡)」がこんな独自構想を打ち出している。路面電車を活用して車は中心部まで乗り入れないように促す「脱くるま社会」をキーワードにした街づくり案だ。

 ●高岡市案

 新高岡駅の建設予定地は高岡駅から1・5キロ南側の城端線との交差地点につくられる。同時に城端線にも新駅を設けて、高岡駅とのシャトル運行機能を持たせることが決まっている。高岡市は検討委員会で、城端線新駅の構造としてホームを挟むように線路を敷く「島式ホーム」を最有力候補としている。

 電車のすれ違いが可能になり、ダイヤ編成がしやすい。新幹線駅からの乗り換えもわかりやすい。また、駅舎を橋上に設けることで、東西の自由通路としての役割も持たせている。

 ●RACDA高岡案

 これに対し、RACDA高岡はバリアフリーを低コストで実現する方法として、シャトル便用に路面電車のような低床車両を導入する「コの字ホーム」を考えた。

 低床ホームと通常のホームをスロープで結べば階段もエレベーターもいらない。さらに、車内改札を行い無人駅とすることで、維持費を大幅に削減することができる。将来的には、万葉線はもちろん氷見線も乗り入れることで、乗り換えなしで電車利用できる範囲が広がる。

 自由通路の代わりには、もともとある踏切を活用。南口側踏切を歩行者・自転車専用とすることで、安全を確保する。

 電車のすれ違いは不可能だが、RACDA高岡の試算では万葉線を乗り入れた上で高岡駅—新駅間を15分間隔でシャトル運行することが可能だという。

 ●まちづくり

 現在、駅予定地周辺には大型ショッピングセンターや済生会高岡病院などがあり、客の大半は車利用だ。高岡市の委員会案は、新幹線利用のために周辺地域からさらに多くの人が車で来ると想定、1500台分の駐車場を整備する。

 これに対しRACDA高岡は、長野新幹線の駅視察などをした上で「駐車場に囲まれた駅は公共空間といえない」と主張。電車網整備に加えて、東海北陸道福光インターチェンジの最寄り駅である城端線越中山田駅周辺に駐車場を設け、パークアンドライドを促すことで中心部に車が入らないしくみを提案する。

 RACDA高岡案の実現には課題も多い。

 駅の構造上、城端方面は運行が30分間隔になってしまうほか、電車の進行方向が分かりづらく乗り換え案内に工夫がいる。

 また城端線は電化されておらず、万葉線乗り入れには、研究が進むバッテリー車両などの開発を待つ必要がある。城端線と氷見線の経営がJRから分離されるかどうかも未定だ。

 RACDA高岡の島正範会長は「新幹線開通は、環境に優しい脱くるま社会をつくるチャンス。市民として積極的に意見を出していきたい」と話している。

http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000000703130003