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2007年03月13日(火) 00時00分

「ダム、副作用もある」朝日新聞

【嘉田知事容認発言を修正】

 嘉田由紀子知事は、12日の県議会琵琶湖淀川水系問題対策特別委員会で、県内のダム計画について、「治水面からダムの有効性を容認し、県の見解を表明したが、ダムには環境面で副作用もあり、住民と話し合ったうえで最終的に判断する」と述べ、2月19日の県議会本会議で述べたダム容認発言を修正した。県議からは「発言がぶれている」と批判が相次いだが、嘉田知事は「治水への判断はぶれていない」と反論した。

 自民党会派の県議らは、嘉田知事が支援団体の会報に「『凍結・見直し』を実行するためにも、ダムに関連する予算を盛り込まざるを得ませんでした」と記しており、県議会での答弁で県営の芹谷ダム(多賀町)、北川第1ダム(高島市)を推進するとしたのとは異なると指摘。1月に同会派との政策懇談会で、嘉田知事がダム建設を前提にした方針を示したことも明かし、「二枚舌ではないか」と追及した。

 嘉田知事は「知事の責任として、命と財産を守る点で二枚舌とは思っていない」と反発。治水面からダムの有効性を認めたが、河川整備計画をつくるには治水以外にも環境、利水の観点が必要と説明し、「治水だけでなく総合的な判断をするのが知事の役割」と述べた。

 支援団体の会報に関しては、マニフェストで記したダムの凍結・見直しはプロセスの段階とし、「中止か推進かはまだ決まっていない。(任期の)4年目で県民に判断をしていただく」と話した。

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000703130003