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2007年03月13日(火) 23時24分

ドメイン名紛争25%増 転売狙い「占拠」横行朝日新聞

 インターネット上の住所、ドメイン名の所有権をめぐり世界知的所有権機関(WIPO)に昨年持ち込まれた紛争件数は1823件で、前年より25%増えた。12日、同機関のまとめで明らかになった。同機関が紛争処理を始めた99年からの合計で1万件を突破した。

 ドメイン名は誰でも登録でき、先に登録した者に所有権がある。このため、ドメイン名占拠を専門にする企業や個人が現れ、企業名や商標を転売目的で登録する「サイバー・スクワッティング(ドメイン名不法占拠)」が横行している。

 特に近年、5日以内に取り消せば登録料を払わなくて済む制度を利用した「ドメイン名テイスティング(味見)」という手法が広がっている。大量のドメイン名を一度に登録した後、ウェブ上に広告などを掲載し、アクセスが多く高く転売できそうなものだけ残して後は登録を取り消す。これで現在、数千万のドメイン名が一時的に「占拠」されているという。

 紛争の97%はWIPOの仲裁や当事者間の和解で解決。大半は不正占拠を訴えた原告が勝った。

http://www.asahi.com/business/update/0313/160.html