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2007年03月13日(火) 23時08分

北朝鮮口座の処理、米がマカオに全面委任朝日新聞

 米国政府が、凍結されているマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」の北朝鮮関連口座の処理について、マカオ当局に全面的に任せる考えを韓国政府に伝えていたことがわかった。韓国外交当局者が明らかにした。韓国政府内では、米国が事実上、全面解除を容認するとの見通しが高まっている。

 BDAの北朝鮮関連口座は約50あり、総額約2400万ドル(約28億円)に上る。これまで米政府は、このうち1100万ドル分については違法性がないとして、マカオ当局に処理を任せる考えを日韓などに伝えていた。

 米財務省は05年9月にBDAを北朝鮮との関連で「資金洗浄の疑いが強い」金融機関に指定した。韓国当局者は「米国の調査でBDAの経営陣が資金洗浄を黙認したことが確認されれば、経営陣が責任を取ることになろう」と語り、経営陣がBDAを清算する可能性を指摘した。

 聯合ニュースは、外交消息通の話として「BDAが清算されれば、負債を処理した残額が口座の持ち主に分配される」と紹介。「マカオ当局は北朝鮮口座の特殊性を考え、優先的に2400万ドル全額を返す可能性がある」と報じた。

http://www.asahi.com/international/update/0313/013.html