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2007年03月13日(火) 00時00分

お詫び広告だらけの朝刊…大日本印刷流出3年前から指摘ZAKZAK

 謝罪広告はこのほか、コロンバンが製造したクッキーにプラスチック片が混入した可能性が発覚。回収を告知するものなど、一般広告が入る余地がない異例の大展開となった。

 DNPの事件は今年2月、信販大手ジャックスの個人情報約3800件を架空請求詐欺グループに売ったとして警視庁に詐欺幇助(ほうじょ)容疑で逮捕されたシステム開発会社元社員(45)が、業務請負先だったDNPから大量の顧客情報を盗み出したことが判明(窃盗容疑で再逮捕)。12日記者会見したDNPは、ダイレクトメールの作成を委託されていた43社、約863万人分の顧客データが流出したと発表した。


謝罪広告がてんこ盛りとなった朝刊各紙 43社のうち18社が社名を公表。非公表のうち自ら公表したオーエムシーカードを除く24社は「各社が個別に顧客へ対応するので、公表しない」(DNP)としている。

 DNPは04年3月、日本信販(現UFJニコス)から顧客情報の流出を指摘された。だが、社内調査で不正が見抜けず、その間にも同容疑者が電算処理室から個人情報をMO(光磁気ディスク)に記録し、持ち出していた。

 個人情報の一部は架空請求詐欺グループや先物取引、通販会社に渡ったことが確認されており、被害の拡大は避けられない情勢。会見で北島義俊社長は「セキュリティー対策を取ったつもりだったが、内部から意図的に持ち出されることへの対策は十分でなかった」と頭を下げたが、被害にあった一部会社は損害賠償請求を検討しており、DNPへの打撃は計り知れない。

ZAKZAK 2007/03/13

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007031322.html