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2007年03月12日(月) 12時13分

現金輸送車襲撃事件、被告に無期懲役 大阪地裁判決朝日新聞

 大阪市都島区で01年、三井住友銀行都島支店(当時)の現金輸送車が襲撃され、警備員が拳銃で撃たれて重傷を負った事件で、強盗殺人未遂や銃刀法違反の罪などに問われた無職中村泰(ひろし)被告(76)の判決が12日、大阪地裁であった。西田真基裁判長は「事前に現金輸送車の出入りをチェックするなど計画的な犯行で、逮捕後は『犯人は別にいる』と供述するなど反省の態度を示していない」と述べ、中村被告に求刑通り無期懲役を言い渡した。

 判決によると、中村被告は01年10月5日、同支店駐車場で、現金輸送車の警備員に約13メートル離れた場所から拳銃を発砲して左足に重傷を負わせ、500万円入りのジュラルミンケースを強奪。さらに03年8月、東京都新宿区の保険会社の貸金庫に拳銃10丁と実弾約1000発を隠し持っていた。

 中村被告は公判で貸金庫に拳銃を保管していたことは認めたが、現金輸送車襲撃については「仲間の男が自らの射撃の腕前を誇示するためにやった」と否認していた。

 西田裁判長は「仲間の男」について、「刑事責任を追及される危険を冒してまで射撃の技量を誇示するとは考えられず、不合理な犯人像を作り上げることで自らの犯行を隠した」と指摘。「多数の人が出入りする駐車場で起こした金銭目的の犯行であり、社会に与えた影響は大きい」と判断した。

 中村被告は東大中退後の56年、東京で警察官を射殺したとして無期懲役の判決を受け、76年に仮出所した。02年に名古屋市西区のUFJ銀行支店(当時)で警備員に発砲して5000万円入りのかばんを奪う事件を起こし、04年に懲役15年の判決が確定。この公判過程で01年の都島支店襲撃への関与が分かり、大阪府警が04年6月に逮捕した。捜査当局の調べに対し、中村被告は拳銃を収集した動機について「精鋭を集めて民兵組織をつくる」などと供述していた。

http://www.asahi.com/national/update/0312/OSK200703120035.html