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2007年03月12日(月) 10時00分

「支那事変はやりたくなかった」日刊ゲンダイ

 昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀を批判した「富田メモ」に続き、戦時下の天皇の肉声を記録した日記が見つかった。
 太平洋戦争開戦前夜から敗戦まで天皇の侍従として仕えた故・小倉庫次氏(元都立大法経学部長)がノモンハン事件直前の昭和14年5月から同20年8月の敗戦までびっしりつづった日記で、10日発売の「文芸春秋」4月号に掲載される。
 その中には「支那事変はやり度(た)くなかつた」「戦争は始めたら徹底してやらねばならぬ」などと天皇が側近に漏らした心情が記録されている。
 満州事変を推進した石原莞爾らを栄転させる人事の説明のため陸相が天皇に拝謁した際に「跡始末は何(ど)うするのだ」と大声で陸軍への不満を噴出させた場面。また日独伊三国同盟締結の動きへの不快感や、日中戦争についても「早く戦争を止(や)めて」「国力の充実を計るが尤(もっと)も賢明なるべき」と批判している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070312-00000010-gen-ent