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2007年03月12日(月) 00時00分

結婚は「負担」/前回より男女とも悪化朝日新聞

 結婚を「負担」と感じる女性は45.7%、男性は31.9%——。県が4年に1回実施している県民意識調査で、結婚に対する意識が男女とも悪化していることがわかった。仕事や子育てなどに関する認識の開きも男女間で依然大きく、県男女共生社会推進課は「社会に『家事は女性の役割』という意識が強いことが、女性が結婚に負担を感じる背景にある」と分析している。

 今回の調査は、06年7〜8月に無作為抽出した男女1500人ずつ計3千人にアンケートを配布し、1225人から有効回答があった。このうち、男性は517人、女性は667人で、20代10.3%、30代14.5%、40代15.3%、50歳以上が57.1%。既婚者は75.3%だった。

 「結婚を負担と感じるか」の設問では、女性は「感じる」(45.7%)が「感じない」(27.1%)を大きく上回ったのに対し、男性は逆に「感じる」(31.9%)より「感じない」(42.9%)が多かった。4年前に比べると、結婚を重荷と受け止めている女性は0.6ポイント増え、男性では4.9ポイントも増えていた。

 「負担と感じる内容」(複数回答)は、女性は「家事」「育児」「親の介護」などが多く、男性は「経済的負担」に答えが集中した。仕事と家事との役割を性別で明確に分けることについては、否定的意見が女性は56.3%、男性は44.8%あった。

 社会全体で「男性が優遇されている」と答えた人は、全回答のうちの64.7%で、02年の前回調査(64.6%)とほぼ同じ。同課は「男女平等の意識は数年では簡単に変わらない。地道で息の長い啓発活動をしていきたい」と話している。

 また、今回は新たに防災関連についても質問。「避難生活時に気がかりなこと」として、女性は男性よりトイレや風呂などの衛生面やプライバシーを気にするのに対し、男性は女性より情報の入手や食事を気にかけていることがわかった。

http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000000703120002