「単に価格を上げろでは受け入れられない」−。電炉大手の大阪製鉄による東京鋼鉄買収が、同社大株主の投資ファンドや一般株主によって否決された事態に関して、大阪製鉄の親会社である新日本製鉄の三村明夫社長（６６）＝写真＝は憤まんやるかたない様子だ。今回の経営統合を通じて約４０社がひしめく電炉業界の集約に弾みをつける算段だったからだ。
この投資ファンドは株式買い取り価格の引き上げを要求。拒否されると、株主総会で買収提案を否決した。三村社長は「（経営統合と独立経営の）どちらが東京鋼鉄にとって良いか。基本的な議論があってしかるべきだ」と指摘。ファンドについて「株式を売り抜ける意図は間違いない」とバッサリ。
ZAKZAK 2007/03/12