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2007年03月11日(日) 05時59分

誕生日から6カ月で1歳上? 生保「保険年齢」やめます朝日新聞

 生命保険の契約者の年齢を、人によって1歳繰り上げる「保険年齢」方式から、一般に使われる「満年齢」に切り替える動きが、国内の生保会社に広がり始めた。4月の保険料の全面改定に合わせて、住友、太陽、富国の3社が満年齢に切り替える。好調な銀行窓口での保険商品の販売が今年末にも全商品を対象に解禁されるのを前に、契約者に分かりにくい生保独特の業界用語を減らし、窓口での説明をしやすくする狙いだ。

 「保険年齢」では、誕生日から6カ月を超えると、満年齢よりも契約上の年齢が1歳年上になる。保険料の前提になる死亡率などは誕生日時点を基準にしており、誕生日を中心にした1年間を契約時の年齢と計算してきた。生保業界の長年の慣行だった。

 このため、保険会社の営業現場では「6カ月を過ぎると年齢が一つ上として保険料を計算されて、割高になるから早く契約したほうがいい」などと、顧客が契約をせかされるケースが少なくなかった。

 実際、保険年齢方式で年齢が一つ上と計算されて契約した人が、仮に「満年齢」で契約していた場合、一つ年齢が下がる分だけ保険料が安かった可能性がある。

 損害保険各社や外資系の生保会社では満年齢が一般的で、国内の生保会社では大同が02年春から切り替え済みだ。一方で、日生や第一生命などは「保険年齢」を続ける。各種システムの更新などのコストがかかるためで、生保業界で年の数え方の混在は続きそうだ。

http://www.asahi.com/business/update/0311/001.html