会議には、米国のハリルザド駐イラク大使やサタフィールド国務長官顧問、イランのアラグチ外務次官、シリアのアルヌス外務次官らが出席。イラクのマリキ首相は会議の冒頭で演説し、「和解はわれわれを(抗争の泥沼から)救う船だ。宗派や民族、政党を通じたイラクへの干渉を控えるよう各国に求める」などと訴えた。
イラクのジバリ外相は会議終了後の記者会見で「会議は建設的に行われた。治安、避難民、石油などの分野で委員会を設けることで合意した」と述べた。また、イラクの治安問題のみを議題に、米国とイラン、シリアが意見交換したことを明らかにした。対話内容は不明だが、四月にはトルコで閣僚級会議が予定されており、三カ国の対話の枠組みが確保できたなら一定の成果といえる。
米国は、イランとシリアがイラク国内の武装勢力に高性能の武器を提供したり、戦闘員の越境を容認しているとして非難しているが、両国はこれを否定している。
米国とイランは、テヘランの米大使館占拠事件をきっかけに一九八〇年に断交、二〇〇四年を最後に高官レベルの接触は途絶えている。また、米国は〇五年のレバノンのハリリ前首相暗殺事件を受けて、駐シリア大使を召還している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20070311/mng_____kok_____001.shtml