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2007年03月11日(日) 17時28分

温暖化防止「号外」、夏至の日に4900万部配布目標朝日新聞

 「2007年夏至、日本から世界が変わる」。そんなかけ声で、日本のほぼ全世帯分の「号外」4900万部を全国の街頭で一斉に配り、地球温暖化などの環境問題を伝えてライフスタイルの見直しを呼びかける計画が動き始めた。元芸人や飲食店主らを中心にした草の根運動。夏至の6月22日を決行日と定め、協力者を募っている。

集まった仲間に「みんなが動けば地球の未来も変えられる」と語りかけるてんつくマン(左端)=東京・日暮里で

 発案者は、吉本興業の元お笑い芸人、てんつくマン=本名・軌保(のりやす)博光(39)。路上詩人として大阪で注目を集め、中国での植林や、カンボジアでの奨学金制度づくり、映画制作など多彩な活動で知られる。

 昨春、温暖化による降雨などの影響で体温調節が出来ず死にゆく赤ちゃんペンギンをテレビで見て衝撃を受けた。自分に何ができるのか。出した結論は、まず一人でも多くに現状を伝えること。興味を引くように、号外形式で配ることにした。

 号外はタブロイド判で8ページ。温暖化の現状を伝え、消費電力や二酸化炭素排出量を減らす身近な取り組みを紹介する。また、ろうそくの明かりですごす営業日が人気を集めたカフェや、客の「マイはし」を店で預かることでリピーターを増やした居酒屋など、楽しく実を結んだエコ活動も紹介する予定だ。

 問題は、印刷費用1億4000万円の調達と、全国の1834市区町村で号外を配るボランティアの確保だ。

 3月1日、てんつくマンの友人、三重県伊勢市のレストラン経営者中村文昭さん(38)の呼びかけで、居酒屋チェーンの経営者やコンサルタントら約30人が東京都内の居酒屋に集まった。電話による募金の仕組みづくりや、ロゴの作製、各地の取り組みが一覧できるインターネットサイトづくりなどが提案された。

 その一人、居酒屋てっぺん代表の大嶋啓介さん(33)は「世界が変わることを想像してワクワクした。力になりたい」。 すでに、美容室や居酒屋の店長ら40人が、100万円の募金集めに1人で責任を持つ「百万番長」に名乗りを上げており、支援の輪は徐々に広がっている。

 てんつくマンは「環境問題の原因は一人ひとりにあり、未来もまたそれぞれの手の中にある。ちょっと動けば状況を変えられることを共に感じたい」と話している。

 問い合わせは「TEAM GOGO!2007事務局」(0879・82・5567)へ。

http://www.asahi.com/life/update/0311/004.html