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2007年03月11日(日) 10時01分

角川春樹氏の巻き返しに期待するしかない「蒼き狼」日刊ゲンダイ

 先週、公開された映画「蒼き狼 地果て海尽きるまで」に猛烈な逆風が吹いている。目標興収は50億円だが、予想ではその半分すら厳しいとみられているのだ。
 週末の全国の興行はさんざんだった。土日の2日間の観客動員は約16万人で、興収は2億円に満たない1億9600万円だった。「蒼き狼」は邦画史上最大の444スクリーンで公開された超大作だけに軽くこの2倍以上の数字をハジキ出してもおかしくない。そもそも製作総指揮の角川春樹氏はこの映画で1億人を動員すると豪語していたから、肩透かしを食らったというところだろう。
「この映画はチンギスハンの物語ですが、なぜモンゴルが舞台の作品を選んだのか疑問です。客層は中高年が多く、若い世代からソッポを向かれていて今後も期待薄。興収が20億円を切るという声もある」(事情通)
 製作費30億円、宣伝費9億円で40億円近いカネがかかっている。「本音でいえば60億円を確保したい」(関係筋)というから、その3分の1がやっとではキツい。大赤字の気配だ。
 角川氏は初日に安倍首相夫妻まで招待し、神がかり的なヒットを祈願していた。それが失敗に終わった今は何らかの手を打ってくるだろう。TVスポットをさらに増やすか、主演の反町隆史、共演の菊川怜、若村麻由美らをメディアに出演させて宣伝させるか。さて、巻き返しに期待しよう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070311-00000003-gen-ent