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2007年03月11日(日) 10時01分

安倍首相と神戸製鋼の怪しい癒着日刊ゲンダイ

 国会では松岡利勝農水相の光熱水費が大問題になっているが、安倍首相の事務所費問題も見過ごせない。安倍の資金管理団体「晋和会」(東京都千代田区)と同じ部屋に入居する政治団体「東京政経研究所」が、04年6月に賃借契約を結ぶ際に支払うべき敷金(推定約450万円)を払っていなかった疑惑である。
 週刊誌が「おかしい」と報じ、安倍事務所は先月9日、こっそり政治資金収支報告書を訂正、370万円を払っていたとした。新聞はベタ記事扱いで、報じないところもあったが、とんでもない重大疑惑だ。安倍の事務所の大家は神戸製鋼所の関連会社「神鋼不動産」なのである。神戸製鋼所といえば、かつて、安倍が勤務し、地元では安倍との「癒着疑惑」がささやかれている。敷金を免除していたとすれば、政治資金収支報告書の未記載や修正で済む話ではない。
「安倍首相は、79年から3年間、神戸製鋼所に勤務していた。同社の長府工場が首相の地元の下関市にあり、有力な支持基盤になっている。その下関市では、神戸製鋼所が00年にゴミ焼却炉(約112億円)、01年にもリサイクル場(約68億円)と大型事業を2件連続して落札し、しかも談合疑惑も出たことから安倍首相と同社の密接な関係を指摘する声が出ています」(関係者)
 さらに神戸製鋼所が出資する開発会社が、地元の大型商業施設建設に絡み、下関市の埋め立て地を実勢価格の3分の1の価格で払い下げを受けているのだ。
「神戸製鋼所は、本体が下関市内のゴミ処理関連施設の建設を次々落札し、グループの神鋼環境ソリューションが維持管理を随意契約で結んでいます。安倍首相と濃密な関係があるからこそ、とみられている。政治家が企業の便宜を図り、その見返りに敷金の全額、一部を免除されていたとすれば立派な利益供与にあたり、贈収賄の可能性も出てきます」(ジャーナリスト・横田一氏)
 安倍首相が大慌てで訂正したこと自体が怪しいのだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070311-00000009-gen-ent