また、特捜部の事情聴取を受けたゼネコン各社の営業担当者らの多くも、同公社の発注工事の入札でも柴田容疑者を中心に談合で受注業者が決まったことを大筋で認めている模様だ。
関係者によると、問題の工事は、名古屋高速都心環状線の山王ジャンクション(名古屋市中川区)と東海インターチェンジ(愛知県東海市)の約12キロ間を結ぶ名古屋高速4号東海線のいずれも橋脚などを建設する下部工事。昨年3月8日、4工区に分けて入札が実施された。
入札では、大林組、清水建設、前田建設工業、奥村組の各社が筆頭の共同企業体(JV)が、50億2000万〜31億5000万円で落札し、落札率は96.5〜92.5%だった。
大手4社による談合決別は、05年12月21日に最終決定されていたことがすでに判明している。名古屋高速4号東海線の4工区のうち3工区の入札が公告されたのは05年12月26日で、残り1工区は06年1月20日だった。一方、地下鉄工事で落札業者が決まったのは、決別前の05年12月中旬ごろだったとされる。
特捜部は今年1月に大林組などの大手ゼネコンを捜索した際、名古屋高速の入札関係資料を押収していた。
http://www.asahi.com/national/update/0310/NGY200703100008.html