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2007年03月10日(土) 00時00分

鏡張りでアートになった 住宅に加工朝日新聞

 家の外観だけを使って芸術作品を作れないか——。そんな発想から「ONE BLOCK PROJECT」という企画が生まれた。舞台は東京都東大和市上北台の住宅地。多摩都市モノレールの桜街道駅から見える場所だ。普通の家がどんな変身を遂げたのか。

 外壁一面に、鏡に見立てたミラーペーパーという銀色の厚紙。B4サイズの紙をいろいろな三角形に切り、ラミネート加工してはりつけた。

 何の変哲もない家を変身させたのは、武蔵野美術大の学生4人が中心のグループ。東大和市内のガラス店や中華料理店関係者も参加している。

 家は同大OBの山田ユウキさんが理事長を務めるNPO法人「創造エンジン」が事務所にしている。6月に事務所を取り壊すことになり、学生たちに企画を持ちかけた。

 学生たちは「家を使って作品を作れる機会は二度とない」と話し合った結果、中はそのまま、外観だけに手を加えることにした。

 鏡をはったのは、視覚効果で周りの景色から浮き上がらせるため。晴れた日には青空の色になったり、夕焼けが反射したり、その時々で違う表情を見せる。30人がかり、2週間弱で仕上げた。このプロジェクトの代表で、武蔵野美大3年の綾木真理さんは「取り壊し前にもう一度変身します。今度は竹と風車を使って、住宅地に狭山緑地の自然を再現したい」。

 17日までの午前10時〜午後8時を展示期間としている。午後6時から8時にはライトアップもする。問い合わせは「創造エンジン」(042・562・3115)まで。

http://mytown.asahi.com/tama/news.php?k_id=14000000703120001