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2007年03月10日(土) 00時08分

天下りあっせん全廃案に批判 渡辺担当相朝日新聞

 渡辺公務員制度担当相は9日の記者会見で、公務員制度改革で自身が提示した「省庁による天下りあっせん全廃案」に対する自民党内の反発について「各省の幹部と党の発言はほとんど同じ。ということは、どっかで談合しているんじゃないか」と強く批判した。だが、自民党の片山虎之助参院幹事長は「不遜(ふそん)だ」と猛反発。閣僚からも異論が相次いだ。

 渡辺氏は「談合」発言を即座に取り消したが、「公務員のやる気にかかわる」との党内批判には「国民からみたらちゃんちゃらおかしい」と反論。09年に政府があっせんを一元管理する「人材バンク」に全面移行する渡辺氏案に対し、18年以降に先送りする自民党の案についても「ほとんどやる気がないことと同義」と切り捨てた。

 これに対し、自民党行革推進本部公務員制度改革委員長を務める片山氏が「彼(渡辺氏)よりはずっと詳しい人もいるし、真剣に考えている人も大勢いる。議員の発言を真摯(しんし)に受け止めないと」と名指しで批判。「(省庁に頼まれて)一斉に言っているなんて大間違いだ」と語った。

 尾身財務相は9日の会見で「人材バンクに登録したらいいとの案もあるが、仮に登録したら『この人は売りですよ』と天下に知らせることになり、その人は公正中立な行政を意欲をもってできなくなる」と批判。冬柴国交相も「公務員の士気にかかわる」と慎重対応を求めた。

http://www.asahi.com/politics/update/0310/001.html