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2007年03月10日(土) 23時26分

コメ関税に上限提案、WTO交渉で豪など輸出国読売新聞

 【ジュネーブ=渡辺覚】世界貿易機関(WTO)新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)は9日、農業交渉会合を開き、オーストラリアなど農産物輸出国で構成するケアンズ・グループが、日本のコメなど、各国が貿易自由化の例外とする「重要品目」の取り扱いに関する新提案を行った。

 新提案は、〈1〉「重要品目」を保護するために、輸入品に課す関税率に一律に上限を設ける〈2〉関税割り当ての算出は現在の輸入量などではなく、国内消費量を基準とする——などが柱となる。日本など農産物輸入国は、上限関税の導入を主張している点などで受け入れられないとの考えを示している。

 新提案を受け、他の交渉グループも本格協議へ動き出した。ファルコナー交渉議長は、新提案などを踏まえ、4月第2週をメドに議論のたたき台となる議長案を提示する方針を示した。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070310ib21.htm