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2007年03月10日(土) 00時00分

東京ガス木村投手認める 西武裏金問題 もう1人、早大外野手 東京新聞

 プロ野球西武のスカウトが、アマチュア選手二人に金銭を供与していた裏金問題で、社会人野球の東京ガスは十日、そのうちの一人が同社野球部の木村雄太投手(21)=秋田・秋田経法大付高出=であることを明らかにした。もう一人の選手は早稲田大の外野手と分かった。 

 東京ガス野球部は同日午前、東京都大田区の合宿所で木村投手から事情を聴取。その後、東京ガスは蛭間泰弘野球部長、田中伸樹監督、木村投手が記者会見した。蛭間部長は「二〇〇四年一月から、月三十万円ずつお金を受け取っていたのは事実」と説明した。同部は木村投手を当面謹慎処分とし、日本野球連盟に報告する。

 蛭間部長によると、西武からの金銭は木村投手本人ではなく家族に振り込まれていた。同部は〇四年六月ごろに木村投手から金銭受け取りの事実を確認。西武球団にそのような行為をやめるように申し入れた。

 木村投手は昨年の大学生・社会人ドラフト三巡目で横浜から指名を受けたが、ロッテ入りを強く希望し、入団を拒否した。

 早大野球部は現在、沖縄県浦添市でキャンプ中だが、当該選手は参加していない。

 西武は九日、〇四年から〇五年にかけて二人のアマ選手に数回に分けて現金を渡していたと公表したが、選手の所属などは明らかにしていなかった。早大外野手は千二十五万円余り、木村投手は計二百七十万円を受け取ったとみられる。プロ野球のスカウト活動での金銭供与は倫理行動宣言で一切行わないとしており、学生野球憲章でも禁止されている。

 西武の太田秀和オーナー代行は自らの進退について「やりたい気持ちが強い。こういう大きい事件なので、裁定を待ちます」と語った。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/spo/20070310/eve_____spo_____002.shtml