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2007年03月10日(土) 10時00分

世論調査10ポイント差で急追なら“浅野が勝つ”日刊ゲンダイ

 前宮城県知事の浅野史郎(59)が、都知事選への出馬を正式表明した。記者会見には150人の報道陣がかけつけた。「はい、みなさん、こんにちは。浅野史郎、59歳です」と、ひょうきんに第一声を発して笑いを誘いながら、石原批判を連発。完全に戦闘モードだ。

 浅野前知事が、石原都政についてかなり研究してきたのは間違いない。都政の私物化、公私混同、側近政治……石原知事(74)が嫌がるところを並べ立てた。石原知事が税金で豪遊していることについて「宮城の知事をやったけど、交際費はそんなにかからない」とバッサリ、赤字の石原銀行も「思いつき施策の典型だ」と切り捨てた。
「浅野の会見を聞いた石原周辺は、危機感を強めています。前回300万票を獲得した石原知事が恐れているのは、『もう石原知事には飽きた』『そろそろ都政を変えよう』というムードが高まることです。その点、浅野は『石原知事は1期目は良かったが、2期目で変わった』『あと4年もやるのは害が大きい』と、都民の心を上手にくみ取っています」(都政関係者)
 当初、石原陣営は浅野前知事と一騎打ちになっても、逃げ切れると甘くみていたが、デッドヒートになると警戒し始めている。
「いま世論調査をすれば、35対20くらいで石原が15ポイント近くリードしているはずです。しかし、この差が10ポイントに縮まると一気に逆転しかねない。あの石原知事を倒せるとなったら、無党派層がおもしろがって雪崩を打って動き出す。そのまんま東現象の再現です。そうなったら、もともと石原知事と体質が違う創価学会・公明党が“勝ち馬”の浅野陣営に走る可能性がある。200万票の争いになる都知事選で、100万票の学会票の威力は相当なもの。カギは創価学会が握る恐れがあります」(事情通)
 選挙の終盤で石原知事が、創価学会に歯の浮くようなリップサービスをするかどうか注目だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070310-00000008-gen-ent