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2007年03月10日(土) 07時02分

全額を目的外使用 仙台・理容学園補助金不正受給河北新報

 仙台市の宮城理容技能学園の技能講座架空受講問題で、県は9日、学園の補助金不正受給の調査結果を発表した。学園は県の補助金534万円をすべて不正受給し、別目的に使ったことを認めたが、具体的な使途の一部については説明を拒んでいるという。

 調査結果によると、学園は2004、05年度分の補助金計約300万円のうち約170万円を、目的外である職員手当や役員旅費などに使用。06年度分も約100万円を人件費に充てた。

 ただ、04、05年度分の約130万円は、今回の調査では使途が分からなかった。県は、学園を運営する県理容生活衛生同業組合の西条郁男理事長らを追及したが、明確な回答は得られなかったという。

 県は今月中にも組合に補助金534万円の全額返還を命じるほか、刑事告訴も検討する。県は「業務検査をさらに充実させて不正防止に務めたい」と話している。

 学園は県に補助金交付を申請した際、04—06年度に延べ758人の見習理容師が講座を受けたと申告。しかし、訓練は一切行われず、組合主催の別の講習会の受講者名簿から無断で名前を流用し、収支書類や受講申込書などを偽造したことが分かっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070310-00000001-khk-l04