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2007年03月09日(金) 10時00分

オーラの泉「江原啓之は霊感商法」日刊ゲンダイ

 霊能師が、霊感商法を助長している——。
 全国霊感商法対策弁護士連絡会が、民放連やNHKに超能力や心霊現象を扱った番組内容を改善するよう要望書を提出した。
〈一般には見えない霊界やオーラを見えるがごとく断言し、タレントがそれを信じて動揺したり、感激して見せるような番組が放送されている〉〈未成年者や主婦層に霊界や死後の世界を安易に信じ込ませる〉〈それが高額な印鑑や数珠を購入させる素地を作る〉
 こう書かれた要望書には名指しこそ避けているが、これがテレビ朝日「オーラの泉」に出演している江原啓之を指しているのは明らかだ。
 江原は、番組で「背後霊」「オーラ」などの言葉を操り、「亡くなったおばあさまが苦しんでいる」とタレントを不安がらせる。また、「あなたは中世フランスの賢者の生まれ変わり」と、あたかも死後の世界があるがごとく断言している。
「昨年12月に埼玉県川越市で飛び降り自殺した中学2年生は、いじめを苦にしての自殺と報じられたが、遺書には『絶対に生まれ変わってやる。もっとできる人間になってくる』とありました。テレビ番組が影響していたのは間違いありません」(関係者)
「オーラの泉」を放送するテレビ朝日の広報担当者は、「貴重なご意見を伺い、番組作りの参考にさせていただきます」と言うが、どう参考にするつもりなのか。

統一教会が利用
 しかも、霊感商法で問題になっている統一教会が江原の話をソックリそのまま利用しているというから問題だ。弁護士の山口広氏が言う。
「統一教会は、フジテレビで放送された『江原啓之スペシャル・天国からの手紙』を見せ、先祖が地獄で苦しんでいる。財産をすべて神にささげなさいと活動しています。江原氏の出演番組が、霊感商法を拡大させている可能性もあるのです」
「背後霊」だの「地獄に堕ちる」だの、テレビはまるで村祭りの見せ物小屋だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070309-00000005-gen-ent