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2007年03月09日(金) 00時00分

水田で捕獲、オットセイ“しんちゃん”名残惜しみ大海へZAKZAK

 埼玉県川越市の水田で昨年9月に捕獲され、千葉県鴨川市の水族館「鴨川シーワールド」で越冬生活を送っていた雄のキタオットセイ「しんちゃん」が8日、半年ぶりに太平洋へ戻った=写真。

 飼育員らがこの日、千葉県銚子市の銚子マリーナまで輸送し、沖合約17キロで放した。距離を取り始めた船を追い掛ける姿に「(仲間の)群れに合流しろよー」との声も飛んだ。

 飼育を担当した中野良昭さん(38)は「このまま潮の流れに乗れば合流できるはず」と話した。

 しんちゃんは体長約1.3メートル。体重は捕獲当時のほぼ倍に当たる約45キロにまで増えた。昨年12月にリハビリ先の上野動物園(東京)から移り、最初の発見場所、川越市の新河岸(しんがし)川にちなんだ愛称もすっかり定着した。

 キタオットセイは夏に北太平洋の島々で繁殖期を過ごし、冬から春先にかけては常磐沖(福島県)や銚子沖まで下る。今年は暖冬の影響で群れが南下するかどうか心配されていたが、2月17日に銚子沖で確認され、海に帰すことが決まった。

ZAKZAK 2007/03/09

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007030933.html