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2007年03月08日(木) 21時48分

キタオットセイしんちゃん、千葉沖放流 川越で保護半年朝日新聞

 埼玉県川越市の水田で昨年9月に保護され、千葉県鴨川市の水族館「鴨川シーワールド」でリハビリをしていたキタオットセイの「しんちゃん」(オス、推定2〜3歳)が8日、銚子沖へ放流された。捕獲当時は衰弱し、23キロほどだった体重も、今では倍。元気な様子で仲間の待つ海へ消えていった。

海に放流される、キタオットセイの「しんちゃん」=8日午後、千葉・銚子沖で

 キタオットセイはこの時期、北太平洋から南下する。同水族館は2月中旬に南下を確認、放流を決めた。

 この日は、しんちゃんを乗せた船で約2時間半以上かけ、キタオットセイの群れを探したが、見つからずじまい。結局、午後0時半に銚子の東沖合約17キロで放流することにし、しんちゃんを入れていたケージを開いた。だが、しばらくは躊躇(ちゅうちょ)している風情。やがて、意を決したように約3メートル下の海面めがけて身を躍らせた。

 この後、船の近くを泳ぎ回り、勢いよくジャンプするなどして、しばらく離れようとはしなかった。

http://www.asahi.com/life/update/0308/011.html